猫と人。繋がるものがたり ネコット

まんが家(イラストレーター) 2023.07.24 外猫 よもやま話  

『ひだまりの猫』2話 へ ようこそ

今回は、我が家の外猫たちの話をしようと思います。  

庭の駐車場で寛ぐ外猫たち
建設中のテラスの上で、様子をうかがう外猫ユメ

モグラを狙う外猫シリウス・ユメ・マーシャ

最近《チャモモ》と言う、茶トラの野良猫が我が家に住みついたのです
野良猫が住みついたのは、実は今回が初めてじゃないのです。何しろ我が家は山の中の家なので、外猫にとっては格好の住処として狙われやすい場所です。

今からすればもう10年以上、いや、もっと昔からの話です。
《レイ》に追い出された《イッコ》と《ニコ》の2匹の子猫を外猫として、外の猫小屋で飼い始めた頃です。 
その時には野良猫がいました。その時のことをお話します。

《イッコ》と《ニコ》と言う2匹の子猫を、外の『猫小屋』に。猫小屋といっても、納戸をDIYして子猫が暮らせるようになっています。 
納戸ですが、今では床・天井・壁、全てに断熱材が入っていて、電気も点きます。 
冬には温風ヒーターまで入ります。
狭いですが人間だって住めます。  
今住んでいるのは猫だけですが・・・。

飼い始めの頃は、ご飯も朝晩2回、子猫用の食器2個用意して外で食べさせていました。
いつも食器はカラで、最初はこれだけ食欲があれば大丈夫。元気に育てよ!と思っていたのですが、どうも様子が違うようです。2匹はなぜか、いつもお腹をすかせてピーピー鳴いてます。

最初は何がなんだか訳が分かりませんでしたが、ある日、謎が解けました。
私が2匹分のご飯を用意して、子猫たちが食べ始めるのを見届けてから部屋に戻ると、 
どこからか茶トラの野良猫が現れてきて、子猫のご飯を食べていたのです。  

子猫と野良猫ですから、敵うはずがありません。
子猫のご飯は全て、この野良猫に食べられていました。
最初は見つけると追い払っていたのですが、それでも私がいなくなると来て、子猫のご飯を食べてしまいます。
これを繰り返す内に、私の方が根負けしました。
それからは、子猫もちゃんとご飯を食べられるようにと、食器を3個にして野良猫の分も用意しました。
これで子猫は安心してご飯を食べられるようになったのですが・・・   
それは野良猫にとっても同じです。
2食、昼寝付きを手に入れたのですから・・・

野良猫にとっては、ここはまさに天国です。
そんな訳で、いつのまにか我が家に野良猫が1匹住みついてしまいました。

茶トラの野良猫だったので名前は《チャー》と付けましたが、これが初代の《チャー》です。(野良猫ですが 病院に連れて行って 去勢はしてあります)

世渡りのうまい猫で、これは野良猫の全てに言えます。安全で餌がもらえると分かれば、 必要以上に懐いてきます。媚を売って・・・ ここが 家猫との違いです。
2~3年我が家にいたでしょうか。
1年もすると いつのまにか《イッコ》と出来てしまい、夫婦きどりです。

そんな野良猫《チャー》(もう野良猫じゃないか)にも、試練の日がやってきました
ライバルが現れたのです。《チャー》よりひとまわり大きな野良猫が・・・

これが《イッコ》と《ニコ》と顔がそっくりなキジトラの野良猫だったのです。
家では、「こいつは絶対《イッコ》と《ニコ》の父親に違いない」と話すくらい、よく似た野良猫でした。  

どこから来たのかわからないので《フー》と名づけました。

しばらくは4匹で仲良くしているみたいだったのですが、ある日《フー》が《チャー》を襲うようになり、とうとう《チャー》を追い出してしまったのです

それから《チャー》は二度と我が家に戻ってはきません。
どこでどうしているのやら・・
サル山のボスの交代劇のように、我が家のボスも入れ替わったのです。

しかし、我が家に強いボス猫がいると言うことは、悪いことばかりではありません。

避妊手術はしてありますが、若いメス猫の《イッコ》と《ニコ》を、そして餌を狙ってくる近所の家猫や野良猫から守ってくれているのですから・・・

《フー》も2年くらい 我が家にいたでしょうか・・・
そんな《フー》にも 交代の時がやってきました。 
しかし、よっぽど我が家は野良猫にとって住みやすい環境なのでしょうね。 屋根付きの寝床はある、餌はある、遊び場はある。 

その野良猫は、ちょっと老けた《フー》と同じくらいの歳で、かなりの骨太の野良猫でした。

初代の《チャー》とよく似た茶トラの野良猫(首輪をしていたので、どこかで飼われていたのかな)で、《チャー》や《フー》よりは歳の割には、かなりがっしりしています。 
そして、この野良猫が力ずくで《フー》を追い出してしまったのです。      

我が家 3代目のボス猫の誕生です。

初代《チャー》そっくりな《チャー》もどきだったので、名前は《チャーモ》です。
しかし、この野良猫がくせものでした。  
もともとが飼い猫だったせいか、誰に対しても愛想がいいのです。  

アニメの「いっぱいあってな」の、あの親分猫そのものです。
近所の誰からも《チャーモ》《チャーモ》と可愛がられました。
それから この《チャーモ》も4年くらい我が家にいたでしょうか。

そして来た時から、かなりの歳だった《チャーモ》も、歳には勝てず(怪我した後ろ足がきっかけで)次第に痩せていき、とうとう我が家のテラスの隅で、みんなに見守られて静かに息を引き取りました。

ほんとうに野良猫にとっては最高の大往生ですね

本当に思い出深い『野良猫』でした。

そして、それから1年くらいは我が家のボス猫の席は空席でした

最近、初代《チャー》によく似た3代目《チャー》が住みついたと言うのが、現在の状況です。   

4代目ボス猫の誕生です。     
この3代目《チャー》は 初代《チャー》もどきの2代目《チャーモ》より、さらにもどきなので《チャモモ》と呼んでいます。

これから先、我が家のボス猫たちの縄張り争い「仁義なき戦い」はどうなるのか。
何か事件が起きたら、お知らせしますのでお楽しみに・・・

ところで《イッコ》と《ニコ》は、ボス猫の交代劇に関係なく今も元気ですよ。
本当に強いのは、歴代のオスのボス猫たちじゃなく、この2匹のメス猫だったりして・・・
《イッコ》と《ニコ》、やっぱり、お前たち、すごい

これからもこの『ひだまりの猫』 よろしくお願いします。

執筆:そのえ良(良)/写真:堺ヨウコ

そのえ良(そのえ りょう)

今年73歳になる道楽おやじ

昔(20代の頃)まんが家(イラストレーター)

今(70代)段ボール会社で設計の仕事

趣味は DIY

今までに『猫カフェ』を2件 設計施工

我が家の改築(DIY)はテラスの設置から 床張り サッシの交換など全部一人でやっている

『アウトドア・リビング』として設計した20帖もあるテラスには 我が家の 10匹の猫が いつもごろごろしている。 これ 見ているだけで至福の時間

記事の一覧へ