猫と人。繋がるものがたり ネコット

店主 2024.02.08 猫と人を繋ぐ紅茶のお店 奈緒さんと猫達のおはなし

青森市に素敵な紅茶専門店「野菜と紅茶のお店・猫の庭」があります。
オーナーの小笠原ご夫妻のお店です。

貴幸さんと奈緒さん

中を覗いてみると、〝猫ちゃん愛〟で溢れてる。

雑貨コーナーは、猫モチーフの雑貨など青森市内の作家仲間の作品が並びます。

「人と人、ものと人、ネコと人を繋ぐ店」という。まさに川村さん(necottoオーナー)と同じ思いの人が青森にいたのです。このお店を紹介してくれたのは、昨年登場していただいた「世界の猫に会いに行く」の和田さんでした。まさに猫リレーのようなご縁です。ネコのご縁はどこまで強いのでしょう・・・笑。

さてまずは店内を覗いてみましょう。

猫庭の守護神タマとトラ
スコーンやクッキーなどの焼き菓子も人気。
クッキーは4人(匹)の愛猫をモデルにしたクッキー。
味も、茶タロウ(プレーン)、ミケバー(メイプル)、
ガンモ(ゴマ)、ムギ(アールグレイ)の4種類。

この「猫の庭」のオーナー・小笠原ご夫妻は、札幌から青森に移住されて12年だとか。新たな土地で猫達と暮らしながらご夫婦二人で夢を追いかけ、紆余曲折もありましたが、2022年7月16日に念願のカフェをオープンしました。
今回は奥様の奈緒さんに猫ちゃんへの愛やお店に注ぐ思いをお聞きしました。

猫の〝しもべ〟と言う奈緒さん

今一緒にいるのは麦ちゃんだけになってしまったけど、昨年までは4人(匹)と暮らしていました。可愛くて可愛くて、わが子のように育てました。それぞれ事情があって我が家にやってきた子たちだけど、猫達が幸せな時間だったと思っていてくれていたら嬉しい。

私たちの家族です
<長男・茶タロウ(キジトラ)、後ろにいるのはがんも>

尻尾が無い猫でした。
私が27歳の時、結婚して2週間目から一緒に暮らし始めた子です。それからず~と一緒に暮らしました。茶太郎は、後から家族になった猫たちに対しても面倒見の良いお兄ちゃんでした。腎臓病で17歳直前で亡くなってしまいました。

<次男ガンモ(キジ白)>

おっとりでマイペースな仔。口の周りがお鬚のように見えるのが特徴。ちょっと変なポーズが得意な面白い子なんです。手拭い被せても嫌がらずに、ほらね。
昨年FIPが発症して、あっという間に逝ってしまいました。

<末っ子ムギ(茶白)>

わがままお嬢様。上のお兄ちゃん達を従え、要領よし子と呼ばれています。笑
ちょっと怒りんぼうで、すぐいじける末っ子気質の麦ちゃんは、みんないなくなってしまい一人になってしまったけど、今もちゃんと私に寄り添ってくれています。

<新入りで最年長ミケバーちゃん>

この子は10年位ゲージの中だけの世界しか知らずにいました。狭いゲージからレスキューしてきた子です。もう長くはない高齢猫だとわかっていましたが、放っておくことができませんでした。
最後の数年でも温もりを感じてもらいたいと、一生懸命お世話をしました。その甲斐あってか、そんなに時間はかからず、私たちに甘えてくれるようになりました。
おとぼけしてみたり、ちょっと図々しいところ笑もありますが、そこが可愛いのです。新入りなのに貫禄があって、昔から一緒に過ごしていたかのように馴染んでくれました。ホタテが大好物。こんな美味しいものがあるってことも知ってもらえてよかったと思っています。この子も昨年虹の橋を渡りました。

猫達の魅力は・・・

一番はあのキレイな目でしょ。どこを見つめているのか不思議な目
そんな目でみられているとイチコロで、思わず抱きしめてしまう。
それにあのフワフワな毛も優しい気持ちにさせてくれる。ずっと触っていたいもの。
あのゴロゴロ音鳴らしながらそばに居てくれるだけで幸せホルモンが溢れ出しませんか?
あの肉球も堪りませんね。あの柔らかな手で猫パンチなんかされたらもうイチコロじゃありませんか
それなのに、こんなに愛しているというのに、猫は気まぐれでね・・・笑
そこがまた良い所。
猫好きさんは一種の中毒のようね。私、猫アレルギーなんですけど、好き過ぎて、耳鼻科の先生にも呆れられています。

今は朝起きると、麦しかいない。ミケバーと茶太郎は私の腕枕で寝ていたのに・・・そばには他の2人(匹)もすやすや寝てたのに。当たり前だった猫達との朝が今はない。天国に行ってしまったこと、全部夢だったらいいのに・・・と思います。

わたしにとっては家族だから、失った悲しみは大きすぎて・・・いまだに涙腺が崩壊状態です。

それぞれ事情があって我が家に迎えた猫達でしたけど、「ママ~幸せだったよ~」と思ってくれていたら嬉しいな・・命には限りがあるけれど、それも人間とは違う時間の中で、命の時間を大切にしてあげたいですよね。猫達が幸せそうな顔をする時、それが私の一番幸せな時間。私は猫のしもべですもの笑

素敵な奈緒さんとご主人のお店
『カフェ・猫の庭』をご紹介しましょう

メインのお菓子がご主人の○○さんが担当。季節限定菓子や焼き菓子は奈緒さん。全てのメニューはご夫婦の手作り。それがこのお店の人気の秘密のようですよ。
紅茶のコーディネーターとハーブの資格を持つ奈緒さんはお料理の腕前もさすがです。

一番人気の猫プリン

ケークサレランチ

自家製のピクルス(県産の野菜を使った)とキャロットラペ、気まぐれおかず、プレーンのケークサレ。

スリランカ産の茶葉 キャンディのアイスティーと
北海道のケーキ屋さん直伝のガトーショコラ。
ダージリンオータムナルとキャラメルナッツのタルト

他にも季節を感じさせるデザートがありますが、すべて手作りです。
時には地域のみなさんと〝リンゴ〟をテーマにしたイベントもやっているそうですよ。

ここにも猫ちゃんが・・・このイラストも奈緒さんの手描きです。

カップに入ってるお菓子はリンゴ飴。
弘前のりんご農家さんのりんごを使い
表面に薄い飴を纏わせて
カリッとした歯ごたえのスィーツです。

最後に、
札幌から青森に移住してどうでしたか?

穏やかな結婚生活をしていたある日、主人の爆弾発言「オレ、農業やる。青森に行こう」と。

「えッ 青森? 」私としてはかなりびっくりしたのですが、そういえば前々からぼそぼそとそんなことを言っていたことを思い出し、そうか、今なんだって思い直して「うん、行こう」と賛同。

そう言って2人で青森にやって来たってわけです。

青森には主人の実家があって畑もあったことから、まずはそこから始めてみましたが、そう簡単にはいかないわけです。改めて農業の勉強をやり始めるなど、色々大変な時期もありましたが、そこは好奇心旺盛で前向きなわたしたちなので、何とか乗り切りました。あっという間に数年が経ってしまいました。

そんな時に、私も以前からやりたかったことを思い出し、その準備のために、紅茶やケーキや野菜の勉強を始めました。そしてやっと、このカフェに行きつきました。

茶太郎と一緒に、誰も知らない青森にやってきて12年。そういえば今までずっと茶太郎がそばで私を見守ってくれていました。家族も増えて猫たちと暮らす日々は本当に幸せでした。そんな茶太郎ももういなくなってしまったけれど「もう大丈夫だよね ママ」そんな風に茶太郎が言ってくれていような気もします。茶太郎がいない暮らしを受け入れざる得ないのですが、まだ気持ちの整理ができていない状態。

けれど、この町で出会った友人や仲間やお客様がたくさん支えてくださっています。

本当にこの町に来たことを心から良かったと思っています。まだまだ頑張らなくっちゃ、主人と二人で・・・。お店に遊びに来てくださいね。

インタビューイー:小笠原奈緒さん 取材・執筆:土屋和子

小笠原奈緒さん

カフェ 猫の庭

【人と人、物と人、猫と人を繋ぐ店】
青森市浜田で紅茶屋やってます
🐈営業時間Open11:00Close18:00
火曜定休日です

スリランカ🇱🇰の茶葉をメインに取り扱っています。

https://www.threads.net/@neco_niwa

ラインスタンプ販売中 

line.me/S/sticker/25314335/?lang=ja&utm_source=gnsh_stickerDetail

記事の一覧へ